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実践的理念経営のための処方箋

Whyの意味

何故と訳しますが、いろいろな意味にとれます。
原因、目的、信念、といったことが含意でしょう。
原因というとどうしても過去の時制になります。一方で目的や信念は「何のために」という解釈を通してみると今より先、すなわち未来時制のことになります。

いずれにしても5W1Hの中で一番深い意識とリンクすることばだけに使う際にはそれなりに注意が必要です。

過去に何か発生事実があり、その原因を究明するための質問で何故・何故?と問われると、だんだん問い詰められ、存在まで否定され心が曇るように感じる人もいます。
こういったことを避けるためにはヒトとコト、行動を分けるというのが一つのポイントです。

神経言語プログラムではニューロロジカルレベルで説明されます。

原因と対になることばは結果です。
一方で「何のために」というように捉えると目的や信念を含意としており、これは人々に力を与えるものに感じられます。
これは人間のミッションを表す言葉だからでしょう。目的と対になるのは手段でしょう。

そしてアドラーは自然科学究明における原因追究はもちろん必須であるものの、人間の心理については原因よりも目的を考えることを提唱しました。
すべての人間の行動はひとつの手段であり、その目的があると考えるのです。こうするとこういう行動や態度の原因は何だ、という発想から、こういう行動や態度には目的があるという考え方に変わります。 そうするといろいろ可能性が高まり、より未来志向、ポジティブ思考を感じられる余地が高まります。