中村 仁(なかむらひとし)
米国経営学修士(MIT SLOAN ’90)
米国NLP協会認定 マスタープラクティショナー
1953年生まれ。
大阪府立北野高校卒、大阪大学卒、キリンビール(現キリンホールディングス)入社後、微生物技術、人材育成に携わる。
米国MIT経営大学院修士課程留学、米国カリフォルニア大学バークレー校ハーズビジネススクール、英国マンチェスター大学ビジネススクールでの企業国際化トレーニングプログラムの開発・実施を経て、食品や医薬品等の国内外のグループ会社の経営等に携わる。
2005年から2009年まで株式会社ナガノトマト代表取締役社長、退任後、執筆、講演活動に入り、「良い会社研究所」設立。
2015年5月株式会社ポラリスナビゲーション設立。趣味は中国楽器の二胡演奏、ダイビング等
私と「理念」との出会い
若いころ、人材開発部門に所属して社員研修の仕事をしていました。そのときさまざまな研修メニューを用意して準備万端で担当の役員にプレゼンに行ったときに、「人材とは何か」「開発とは何か」という思わぬ質問を問われて、答えに窮してしまいました。このとき蒔かれたのが私にとっての理念意識の芽生えいわば「理念の種」だったと思います。
その後、海外の医薬品子会社に社長として赴任していたときのこと、日々厳しい競争の中、実績や数字を残しながらも何かが極められていないという漠然とした気持ちのときに出会った「1冊の本」、これがその後多くの社員たちと一緒に基本理念を考えながら仕事を実践するきっかけになったのです。そして会社が変わるとはどういうことかを体験し、その後中堅老舗の飲料食品会社の社長として理念を全社員で作り、会社の変革を促すという経営を行いました。それによって、必要性に迫られて理念を「道しるべ」にした実体験を得たのです。
どんな会社にも必ず埋もれている「理念の種」
日々、数字や目標に追われこの会社の理念あるいは自身の仕事の意義など考えた事もない人も多いでしょう。製品やサービスを作ったり販売したりして終わりでしょうか? あなたの仕事のお客さんのことを考えてみたことありますか?長い間同じ製品作っているからといわずに一度考えてみましょう。そこから会社やあなたの仕事の一段深い目的や意義・・つまり理念の種が見え始めることでしょう。
この「種を」できるだけ多くの社員や経営者たちと気楽に話してみるのです。 結論を急いではいけません。お互い聴きあい理解を深めながら、少しずつ前進しましょう。
経営者の方はぜひこういう場を作って社員を招待してください。そして聞き役に回ってください。いろいろな発見がありますよ。そこからがいい会社への出発です。時間とともにばらばらだったポイントが徐々にそろってきます。 そして社内の価値観が整理され生きた理念の誕生です。 これは会社の独自性を作り上げ、競争や環境に挑戦して勝利を収め続けていく会社になるためにどうしても必要なのです。
社員に成長、仕事に魂、組織に変革、社会に感動
理念ができてきたら、それが社内を太陽のように照らし、あらゆる場面で社員を考え、成長する存在に変えていきます。そして職場の中に進歩や変化を大切に思う風土が育ってきます。いままで当たり前のようにやってきたことにメスが入り新たな発見にもつながります。社外にも会社の変化は目に見え感じ取られるようになっていきます。小さなことでも理念に照らし、こんな風に考え方と取り組み方を変えましたといった事例がたくさん起こってきます。会社に躍動感とそして新たな深化が始まります。お客さまが驚き感動してくれます。そしてオンリーワン企業として他社にまねされないノウハウを創造し続ける会社に脱皮していきます。
そのプロセスから生まれる喜びや感動の涙は参加した人たちのみならず、未来に続く
仲間たちへもDNAとして続いていきます。
私は数十年間の会社員生活、経営者としての生活の中でその感動を何度も味わうことができました。その経験を踏まえ、今現在そのことを必要としている人たちとともに「種」を探し、立派に育てていくお手伝いがしたいとポラリスナビゲーションの設立を思い立ちました。
おかげさまで現在までに数万人の方々に受講いただきその成果に実感と喜びを感じていただいております。