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実践的理念経営のための処方箋

技術的課題、適応を要する課題

ハイフェッツ(リーダーシップ論)の言葉です。

「既存の思考様式のままで新しい技術をいくぶん身につけるだけでは対応できないような課題を適応を要する課題」と言っています。
「自分の処理能力を超えた課題に直面する今日、リーダーが犯すもっとも大きな過ちは適応を要する課題を解決するために技術的手段を用いることだ」とも述べています。エドモンドソンも新技術を使った手術の成否を解析して同様のことを指摘しています。

人や組織の抱える課題を見ないようにして、技術的な課題としてしか見ない場合は、真の原因を見逃すこととなります。

単なる技術的課題の場合のほうが少ないと言って良いでしょう。
仕事は人間が行うものである以上、人的要因がそこに介在するからです。

人が複数存在していて、それがチームと呼べる状態か、単なる人の集まりにすぎないのか、見分けるポイントは目的と目標を共有しているかどうかです。

目的と目標が心底、共鳴共感できているかどうか、そしてそのための行動原則が全員の中で実行に移されているかどうかが、チームなのか、そうでないのかの分岐点です。

どれほど技術的には優れたものがあったとしても、人間が関与するわけですから、人と人の間に何が存在しているのかを見極めなくては組織は駆動しないものです。

働く人々の納得感にバラつきが大きいままでは顧客満足度を上げることは困難です。