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実践的理念経営のための処方箋

学習型の組織

知識を記憶として人から人に移転する学習は客観主義的学習と言われます。 本を読んで新しい概念や考え方を自ら習得することも含まれると思います。
特に物事の根本や本質を深く洞察していこうという領域は哲学と言われますが、一つずつ自分の中にそのような概念を積み重ねていくことは、ある時新しい概念に遭遇したときに、これは過去に学んだあの概念とこのように組み合わさるのではないかという気づきに至ることが往々にしてあります。こういう時はうれしいものです。自分の思索が深まったということでしょう。
日々の仕事をしながら自分の考えや内的世界を深めていく、広めていくことは静かな、しかし手応えのある生き方、自身の成長に導いてくれます。
さて学習にはもう一つあります。 他者との対話によるものですが、一人ひとりの考えから出発して異論を高いレベルで綜合(総合ではなく)するもの、あるいは異論は異論として残しながら次に進むもの、これは弁証法、否定弁証法などと呼ばれます。
ひとりひとりの人格から出発してあたかもチームという人格を新たに生成するかのようなグループダイナミックスが働き、支援的、共感的、生成的、積極的、主体的といった問題解決型の動きが出現します。ところがなかなかこのような状態には巡り会えないのです。
すなわち一人ひとりの人材が成長する、いわゆる個の成長、およびチームとしての成長は関連するものの、別個のテーマとして力を入れていかねばなかなかそのような場を生成することができません。
日々の仕事は忙しい、そこで経営者の決断です。 今がよければ良いというのは過去から現在までの成果が出ているわけですが、将来どうするかは現時点で何をインプットしていけば用意周到なのか、そして臨機応変な手をも打てるのか、あらゆる角度から現状を考え抜き、手を打っていくのです。
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ある企業では、このままではいかんという経営者の考えの下、社員の成長、チームワークの成長によって、関係の質、思考の質、行動の質を追究し、5年かけて、グループ企業の中での多面的評価によるポジショニングがトップに躍り出ました。この先はさらに世界一の事業所になるとのビジョンをお持ちですが、まずは国内トップの位置を取りました。
このように社員を育てる、チームワークを育成することは自然にできることではなく「意志を持って」実行しなくてはならないものです。日々多忙だからと言って適切な資源投入を惜しんだりしていればこのような結果の質の向上はなかったわけです。
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